「赤ちゃんのお風呂の温度は、38℃~39℃!」
「部屋の温度は22℃!」
子どもたちを出産した産婦人科での指導でした。
うちの子たちを出産した産婦人科では、赤ちゃんのスキンケア(基肌育)にとてもこだわっているクリニックでした。大きな総合病院ではなく、個人経営のクリニックです。
徹底した妊婦への学習会、最新の産科医療への取り組み、そして新生児からの徹底したスキンケア指導。
赤ちゃんのスキンケアにこだわるのには、理由がありました。
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赤ちゃんのお風呂上がりのスキンケアが大事な理由
人間の赤ちゃんって、動物の中でも特に未熟な状態で産まれてきます。
哺乳類の中で、産まれてきてすぐに立てないのは人間だけですよね?
皮膚も、当然未熟な状態でこの世に出てきます。
ずーっと100パーセント水分の中で生きてきたのに、いきなり空気の中に飛び出てくるわけです。
産まれてきた瞬間から、皮膚の表面からどんどん、どんどん水分が奪われていきます。
肌の乾燥が始まります。
さらに、今まで無菌状態だったのに、あっという間にいろんな刺激を受け始めます。
産まれたばかりの赤ちゃんの表皮は、大人の半分もないそうです。
サランラップよりも、ずーっと薄い表皮一枚では、バリア機能も完全ではありませんよね?
そこで、産まれた瞬間からのスキンケアで赤ちゃんの肌のバリア機能を健全に保つのが大事なのです。
お風呂できれいになった赤ちゃんのお肌ですが、そのままでは水分がどんどん出て行ってしまうばかりです。あっという間に乾燥で刺激に弱くなってしまいます。
お風呂(沐浴)あがり5分以内の保湿が大事なんです。
赤ちゃんの「あせも」を防ぐのもスキンケアの一環です
クリニックには、月1回、院長の懇意にしている小児皮膚科の権威といわれる専門医の先生が赤ちゃんの肌チェック(皮膚科検診)に来院していました。
申し込み制でしたが、東京から来てくれる専門医に、赤ちゃんの肌の状態をチェックしてもらうことで、スキンケアが正しく出来てるかどうか、アトピーの気配が出てるかどうか診察してくれます。
あせも(汗疹)でもつくっていこうものなら、めちゃくちゃ怒られます(-_-;)
赤ちゃんは、首、手首、足首がムチムチで隠れてますよね?それって、マフラーや、フットウォーマーをしているような状態と同じ。
それに加えて、オムツ!結構蒸れます。
熱が発散されないので、大人よりもずっと熱いんです。
なのに、いっぱい着せられて加熱されてる赤ちゃん多いですよね。
「風邪をひかせてはいけない」
おじいちゃんや、おばあちゃんは常に心配です。
とにかくいっぱい着せてガードすれば、温めておけば、風邪をひかないだろうと、身動きが取れないくらいに、モコモコに着せられて、頬を真っ赤にしている赤ちゃんをたまに見かけます。
赤ちゃんの肌は未熟な状態です。
汗を上手にかけません。
刺激にも弱いんです。
結果、汗疹(あせも)が大量発生!
さらに刺激に弱くなります。
乳児湿疹と見分けがつきにくいのですが、赤ちゃんの首のシワを広げてみてください。
赤くなってませんか?ブツブツ、集中してませんか?
乳児湿疹ではなく、あせも(汗疹)の可能性大です!
厚着は、百害あって一利なし!ミトンも靴下もいらないよ!
「厚着は百害あって一利なし」とは、小児皮膚科の権威のお言葉です。
生後4か月が過ぎたら、ロンパースはやめて、短肌着にしましょうと指導されました。
できれば、赤ちゃん用のTシャツがいいといわれました。
もし、ロンパースを着せるなら、せめて股のボタンは外しておくようにとも。
オムツのうえから、ロンパースで蓋をされると、暑くなり過ぎるのです。
「お母さんも、5分でもオムツを履いてみたらよくわかりますよ?」とも言われてました。
もちろん、靴下、ミトン(手袋)なんて論外です!
赤ちゃんは、手のひらや、足の裏の刺激で自律神経が養われるともいわれています。
大脳生理学の教授のお話によると、五感の刺激が脳を育てるということで、その視点からも手袋、靴下は必要ナシ!と言われていました。
どんなに寒くても、うちは基本裸足で過ごしてきました。(よそ様のお宅にお邪魔するときは、一応履かせました)
そして、たまに外出先や買い物中にご高齢の方に「足が冷たくなってるよ!」といらん注意を受けまくってました。冷たくて、ちょうどいいんです。
足が熱くなってる時って、たいてい加熱し過ぎです。
乳児湿疹?汗疹(あせも)でした
我が家の長男も、はじめての子ということで、かなり厚着させてしまってました。
11月生まれなので、とにかく風邪をひかせたくないっ!と、肌着の上からロンパース。
掛布団もきっちりと掛けて、開けたら慌てて掛けて、、、エンドレス。

イメージ画像です
そんなある日、首や頭にブツブツがいっぱいできてます!
慌ててネットで調べたら「乳児湿疹」が出る時期だとか???
産科の皮膚科検診に連れていってみたところ、「お母さん、これは汗疹(あせも)です」
「温め過ぎです!」と、怒られました( ;∀;)
赤ちゃんのお肌命!な、先生。親にはめちゃくちゃ厳しかったのです。
背中に手を入れたら、汗がじんわり、、、。
うちの子は、特に暑がりだったようです。
そんなことで、長男に謝りつつ、赤ちゃん用のTシャツを買い求め、少しでも快適になるよう室温にも気を付けるようにしました。
夜中にグズグズとうなされていたのは、暑すぎだったことが原因のようで、涼しくしたとたんよく寝るようになりました(;'∀')
布団を足で蹴飛ばすのは、暑かったからなんですね。
赤ちゃんとはいえ、本能的に快適さを求めるようです。
赤ちゃんの沐浴(お風呂)の仕方、1人で入れるコツは?参考動画あり
我が子の産まれた産科では、退院前に赤ちゃんの沐浴指導がありました。
大きな洗面台のような、専用のシャワー台で赤ちゃんを頭の先から、足の先まで丁寧にシャワーで洗います。
最近では、家庭の洗面台やシンクで赤ちゃんの沐浴ができるグッズも出ていますね。
産婦人科での沐浴指導(おススメ動画あり)
お湯の温度は38℃でシャワーで温めながら、片手でしっかりと赤ちゃんを抱き支え、片方の手で泡状の赤ちゃん用全身シャンプーで優しく洗います。
首のシワの中や、脇、手首、足首などクビレも丁寧に片手で洗います。
決して、ガーゼを使うなんてことはしません!
ラップよりも薄い赤ちゃんの肌。粗い目のガーゼでゴシゴシなんてされては、あっという間に傷がついてしまいます!
素手で優しく泡洗浄が、最近でこそ推奨されるようになりましたが、まだまだ古い考えでガーゼで洗われている赤ちゃんもチラホラいます。
そして、頭!
頭の汗腺は、大人と同じだけあるんですって!唯一といっていいくらい、ここだけはしっかりと赤ちゃん用のヘアシャンプーでゴシゴシと洗っていきます。
カラダ、頭、洗うのは約5分。
長湯は温め過ぎてしまうので、NGです!
シャワーで丁寧に足元から、洗い流します。
クビレや、シワの間にシャンプーが残らないように注意してください。
手がつりそうになりながら、耳を塞いで洗うことは必要ありません!(真空圧で鼓膜が破れることもあるそうです)
赤ちゃんは、24時間羊水に浸かってましたよね。
水が耳に入って中耳炎になる!っていうのは、ありえません。
それよりは、鼻に入らないように気をつけてあげる方がよっぽど大事です。
頭の上からもジャーっとシャワーをかけちゃいます。
赤ちゃんの頃からこうやって、シャワーで洗ってきたおかげで、我が家の子たちは水を怖がることはありません。
でも、いきなり頭から掛けるとビックリしちゃうので、シャワーを直接かけるのは、足元からにしてくださいね。
シャワー浴が終わったら、広げておいたバスタオルで優しくポンポンポンと水を拭きとります。
拭くといっても、ゴシゴシしてはいけませんよ~
【参考動画】沐浴~保湿まで
赤ちゃんのお風呂から上がり5分以内のスキンケア!
お風呂(沐浴)が終わったら、これまた5分以内にたっぷりと保湿をします。
手にたっぷりと保湿剤(オイルよりも、乳液タイプがおススメ)を出して、手で少し温めてから、両手で上から下に向かって塗りたくります。
え?こんなに?っていうくらい、ぬるぬるテカテカにしちゃいます。
でも、あっという間に肌に吸収されてしまいます。
それだけ、赤ちゃんの肌は乾燥しているんです。
赤ちゃんのスキンケアはいつまで?3歳までのスキンケアが一生ものの肌をつくる
産まれたてからのスキンケアは、子どもが3歳になるまで続けることで一生ものの肌が出来上がると言われています。
スキンケアを毎日続けてきたおかげで、うちの子たちはみんなスベスベお肌を手に入れました。
ワタシも、旦那もアレルギー体質だし、ワタシはアトピーもたまに発症します。
子どもたちも、体質的には受け継いでるはずなんですが、産まれた時からスキンケアをがんばってきたおかげで、バリア機能がしっかりとできあがり、外からの刺激に強くなりました。
赤ちゃんの頃から、会う人によく「肌がすべすべ!色も白いね」と驚かれてきました。
その度に、毎晩のスキンケアや、室温、湯温管理のことを説明してきました。
ほとんどの方に、引かれました(;'∀')
そ、そこまでする?みたいな。
でも、毎日やってると段々とメンドクサイこともなく、2歳くらいには子どもも自分で「すべすべする~」と言って、やってくれます。(イヤイヤ期は、追いかけてたこともありましたが)
おススメのスキンケア用の保湿剤を紹介
いろいろなメーカーが赤ちゃんの保湿用のスキンケア製品を出していますが、我が家が愛用してきているのは、だいたい以下の3社の製品です。
花王 キュレル
明治 すべすべみるる
naturalscience ママ&キッズ
花王キュレルと明治すべすべみるるは、ドラッグストアでもたいがい買えます。
通常は、この2社のローションでスキンケアしていますが、特に乾燥が気になる時は、少し高めですが、ナチュラスサイエンスのベビーミルキーローションと、さらにオリゴミルクを重ねづけで使います。
ナチュラスサイエンスのオリゴミルクは、今でもたまにカサカサになってたら使いますが、一晩でスベスベしっとり肌になります。効果絶大です。
うまく使い分けて、赤ちゃんからのスキンケアにお役立てください。
肌(皮膚)は、第二の脳と呼ばれています
若いお嬢さんでもないのだから、そこまで肌質にこだわることもないのに・・・
と、思われるかもしれません。
が、肌を侮る事なかれ!
脳の発達と、スキンケアには深いかかわりがあるということが、大脳生理学の研究でも明らかになってきているそうです。
肌(皮膚)と脳は、命の始まりである受精卵の段階で同じ外肺葉から生まれてきます。「皮膚は第二の脳」と呼ばれるのも、同じ部位から発生した仲間だからですし、互いに影響しあう度合いにも密なものがあります。
極論すれば、肌に触れる母親のぬくもりなしには、子供の脳も心もゆがむと言ってもいいでしょう。
引用「子供の脳を伸ばす親 壊す親」
大島清 著
産まれた時からスキンケアは、単に保湿を一生懸命して健やかな肌を保つだけではなく、子どもの脳と心の発達にも大きな影響を与えることになるようです。
お母さん(もしくは、お父さん)の温かな手で、全身をスキンケアしてもらうことは、きっと子供の原風景の一つになることでしょう。
ほんの数分のスキンシップかもしれませんが、豊かな心の発達へとつながるスキンケアはお母さん(お父さん)の愛情を感じる素敵な時間となります。
上記に引用している「子供の脳を伸ばす親 壊す親」には、お世話になった産婦人科の先生が友人として登場することもあり、紹介された本ですが、今読み返してみても、育児において大事なことがたくさん書かれています。
少し話がそれましたが、育児中のお母さんにおススメの一冊です。
まとめ
我が家が、産婦人科で教えてもらった「基肌育」による、赤ちゃんの沐浴・スキンケアを紹介しました。
赤ちゃんの肌は大人より、薄くて弱い
産まれた時からの保湿で、バリア機能をつくり、刺激に強い肌にする
赤ちゃんの温め過ぎは、よくない
(お風呂の温度は38~39℃、室温22℃設定推奨)
靴下、ミトンは必要なし
もちろん、いろんな家庭があり、両親と同居だとかなり難しい内容かもしれません。
少しでも多くの赤ちゃんのお肌が健やかに、笑顔の家庭が増えますようにと願って書いてみました。
言葉足りないところや、わかりにくいところがあればいつでも問い合わせてくださいね。
参考サイト:naturalscience (基肌育について紹介されています)
http://www.natural-s.jp/kihadaiku/
また、たくさん砂遊び、泥んこ遊びも育脳にとって大事な刺激になるそうです。
砂場遊びについては、こちらにも紹介しています↓
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