高齢出産からの高齢育児と体力的には結構きつい日々でしたが、ありがたいことに3人とも母乳育児で育てることができました。
授乳してる時は「いつまでやらなあかんのやろ?」とか、寝不足やら乳腺炎やらと本当に辛い時もありました。
でも、いざ卒乳しちゃうと寂しい気持ちもあります。
妊娠しても、保育園に入園しても、断乳せずに過ごしました。
今回は、我が家の3人の子たちがどのように自然卒乳できたのかをお伝えしたいと思います。
注意ポイント
何かしらの事情で「断乳」を決めた方、それぞれの事情で母乳育児でない方は、そっと飛ばしてください
極論的な「母乳神話」を信じる母乳信者でもありませんので、誤解なきよう、よろしくお願いします
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卒乳と断乳は、違います
まず、「卒乳」というのは、子ども側から納得して授乳を卒業することです。
それに対して、「断乳」というには、お母さんから授乳を止める(断つ)ことを指します。
一昔前までは、「断乳」という言葉がメジャーで、「卒乳」という言葉はあまり耳にしなかったと思います。
いつ頃からか、「卒乳」という言葉がメジャーとなってきましたが、意味を間違えてる方も多いのが現状です。
私が出産でお世話になった産科クリニックでは、母乳育児を推奨しており、授乳期間もWHOが推奨する「2歳以上の自然卒乳」を勧めてました。
妊娠中の勉強会で知った時から、漠然と「自然卒乳」への思いが強くなっていました。
なぜ、2歳以上の自然卒乳を目指すのか
WHOが2歳上での自然卒乳を推奨する理由として、子どもの健全な成長を促すとともに、乳がんのリスクが下がるというデータが出ている背景もあります。
国内においても、国立がん研究センターの調査結果に「乳がんのリスクを下げる」ということが出ています。
日本人において授乳が乳がんリスクを低下させる可能性があると結論します。国際的な評価では、生物学的な根拠もふまえて、授乳が乳がんリスクを低下させると結論づけているものもありますが、今回の結論はそうした評価と矛盾するものではありません。
授乳と乳がんリスク(国立がん研究センター 予防研究グループ)
初めての出産、難航した母乳育児の開始
1人目の長男を出産した直後は、なかなか上手く授乳ができず、飲んでもらえずで悩みました。
救ってくれたのは、産科クリニックの院長の口癖「哺乳類だから、絶対出ます!」でした(笑)
その口癖に励まされ?1人目の長男の時は、苦労しましたが何とか混合ミルクで母乳育児を続けることができました。
長男が生まれた時から、末っ子が卒乳する昨年まで、かれこれ8年間、ずーっと授乳し続けてきました。
(正確には、約1か月ほど末っ子の出産前に入院した時だけ、授乳してない空白期間があります)
授乳してる時は、「いつまでやらなあかんのやろ?」とか、「ほんまに、卒乳できる時がくるんやろか?」と不安に思う時もありましたが、それ以上に幸せな時間でもありました。
授乳トラブル続出だった、母乳育児
やっと開始できた母乳育児ですが、決して順調ではありませんでした。
2歳以上での自然卒乳を目指してはいましたが、1人目の長男の授乳の時から、授乳トラブルはかなり経験しました。
当時、新型インフルエンザが流行り出してた頃に、突然の39℃の発熱!
身体の節々は痛いし、悪寒はするし、熱はどんどん上がります。
ついに、新型インフルエンザになってしまったΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
と、思いきや・・・
一番痛かったのは、おっぱいでした。
そうです!「乳腺炎」になってしまってたのです。
キャベツの葉では、炎症も治まらないくらいの腫れあがり方です。
炎症が酷かったので、産科クリニックで点滴をしてもらい、長男にもいっぱい飲んでもらって、なんとか治まりました。
その後も、夏前になるとうっかり水分不足で乳腺炎になりかけたことが度々ありました。
何度も「葛根湯」のお世話になりました。
また、歯が生えはじめると、おっぱいに傷がついてしまいかなりの痛みに悶絶しながらの授乳も経験しました。
機嫌が悪い時に、おっぱいで気を紛らわせようとすると、ちょうど切り口に歯が当たり、それはそれは地獄の痛みでした( ;∀;)
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妊娠したいから断乳?いえいえ2人目妊娠中も授乳してました
一般的には、「授乳してると妊娠しにくい」とか、「妊娠中に授乳するとお腹が張るからよくない」と言われますが、高齢にもかかわらず大丈夫でした(;'∀')
長女を妊娠中も、授乳していました。
それよりは、長男の不安をおっぱいに助けられた感がいっぱいです。
産まれたばかりの長女と、2歳になった長男を両手に抱えてタンデム授乳していました。
右は、長男専用。左は、長女専用でした( ´艸`)
仕事復帰後も、授乳は続けました
長男の時は、6ヶ月で午前診のみの職場復帰しました。
お茶や、お水が飲めるようになってきてたのと、離乳食も始めてたので断乳せずに職場復帰しました。
午後に帰宅してから、思いっきり授乳で過ごしました。
保育園入園でも、断乳することなく通園しました
末っ子の時は、8ヶ月で認定こども園の保育部に入園となりましたが、断乳することなく預けました。
哺乳瓶と粉ミルクも用意するように言われましたが、結局哺乳瓶は断固拒否。
ストローマグをいきなり飲み始めてくれたのでwそのまま、ミルクをストローマグで飲ませてもらいながら、給食をいただいてきました。
朝8時半に預けて、夕方16時のお迎えまで、ストローマグで粉ミルク。
それでも帰ったら、おっぱいというスタイルでしたが、精神安定剤的になってたようで、夜泣きすることはありませんでした。
歳のせいなのか、仕事中に母乳が溢れて困るということはありませんでした(;'∀')
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自然卒乳へ、3人の道のり
3人それぞれのタイミングで自然卒乳できました。
2歳を過ぎると、お互いの言葉の意味もだいぶ理解できるようになり、コミュニケーションがとりやすくなります。
この年齢になってからの「断乳」は、子どもの行動力も伴うので、かなり大変だと思います。
本人に納得してもらい、お互いが気持ちよく「卒乳」となるのが理想ではないでしょうか。
幼稚園の年少で自然卒乳した長男
2歳を過ぎると、さすがに両手に抱えて授乳し続けるのもしんどくなってきました。
いつまで吸い続けるんやろう?とちょっと不安になってきました。
かかりつけの小児科の先生に相談したところ、「小学校にあがっても吸ってたら、大きくなった時に『あんた小学校になっても吸ってたでぇ』と笑い話にすればいい」と笑い飛ばされました。
まさか小学校になるまで吸うことはないだろうと思っていましたが、長男の気持ちを第一に考えようと、ある意味開き直ることができました。
そんな長男も、幼稚園に入ってから、少しづつ羞恥心も芽生えてきました。
幼稚園に入園し、毎日楽しく通っている様子でしたので、そろそろ卒業してもいいかなぁ?と、長男に卒乳の打診をしてみました。
「じゃあ、5月になったら!」と自分で決めてくれました。
そして意外にも、あっさりと卒乳となり、夜寝る時もすんなりと寝てくれるようになりました。
あんなに、おっぱい!おっぱい!だったのに。
産まれたばかりの妹と争うように食らいついてたのに!
あっけない卒乳となりました( ;∀;)←ちょっと寂しかった。
2歳半で卒乳となった長女の場合
産まれた時から、既におっぱいの独占が許されなかった2人目の長女。
不憫のようでもありますが、産後すぐに有り余る授乳を得られたのは、長男が飲み続けてくれたおかげ?もあり。
何の苦労もなく、最初から完全母乳で育ちました。
うっかりすると、吐くほど飲ませてしまったりもありました。
そして、常に2歳上の兄とおっぱいを分かち合うことが当たり前となってきた長女が、やっと独占できたのは長男が幼稚園に入園してからです。
1歳半頃には、おはようおっぱいと、おやすみおっぱいの2回だけでした。
そんな長女のおっぱい生活も、末っ子の妊娠で早めの卒業を迎えることとなります。
三人目の末っ子を妊娠中はとにかくトラブル続きで、何度か入退院を繰り返していました。
とっても不安な日々を過ごさせたと、当時を思い出すと今でも心苦しくなります。
そんな不安定な日々だったので、妊娠後期でお腹が大きくなってきたころには、「おかあさん、しんどいの?」と気遣ってくれるようになりました( ;∀;)
そして、寝かしつけもトントンとするだけであっさりと寝れるようになり、2歳半で卒乳となりました。
心情的には、断乳に近かったかもしれません。
また、赤ちゃんが産まれたら、おっぱいは赤ちゃんのモノという母性が働いたのかもしれません。
3人目の出産後に、タンデム授乳することはありませんでした。
3人目の末っ子も、幼稚園の年少さんで卒乳
3人目の末っ子は、産まれた時からずーっとおっぱい独占状態できました。
私も、これが最後の授乳かと思うと、まだまだずっとあげたいなぁと思いだしていました。
夜も寝れないし、寝不足で大変と言われますが、母乳を与えてる時は、脳内から“しあわせホルモン”という物質が分泌されることがわかっています。
乳腺を発達させ母乳を作るプロラクチンは、赤ちゃんを守ろうという気持ちを作るホルモンとも言われ、“母性ホルモン”と呼ばれ、オキシトシンはママに幸福感や恍惚感を与える作用があり、“しあわせホルモン”と呼ばれることもあります。
和光堂サイトより
この”しあわせホルモン”の働きで、少々寝不足でも疲れ知らずでいられるというのです。
そうでなければ、一晩中何度も起きて授乳し続けることなんて無理です。
元々身体の弱かった私でも、3人とも高齢にもかかわらず母乳育児できたのは、オキシトシンのお陰としか言えないと思います。
そんなしあわせなおっぱい期間でしたが、末っ子も幼稚園に入園と共に、卒乳という運びになりました( ;∀;)
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卒乳して夜間授乳がなかったら、ゆっくり寝れる?
卒乳したら思いっきり解放されて、ゆっくり寝れるかと思っていました。
が、現実はそんなに甘くはありませんでした(;'∀')
おっぱいこそ吸いませんが、腕枕を要求されたり、びったりとくっついて寝てます。
冬こそ天国ですが、夏は、、、、
それでも、寝入ってしまえば、夜間授乳するわけでもないので、結構熟睡できます。
卒乳して、良質な睡眠がとれてるかと聞かれると、私は夜間授乳していた時とそんなに目覚めた感じは変わらない気がします(あくまでも、個人の感想です)
オキシトシン効果が大きかったのでしょうか。
8年間で、すっかり慣れてしまったのかもしれません。
断乳を迷われているあなたへ
私は、45歳まで授乳を続けてきました。
もし年齢で、母乳育児を最初から諦めたり、断乳を慌てる必要はないのではないかと言いたいです。
周囲から早めに断乳を勧められるケースがあります。
そんな時に、鵜呑みにせずに信頼する情報を学ぶことで、母子ともに納得の自然卒乳をすることができます。
保健婦さんや、実母、周りのママさんたちの話でよく耳にしたことを挙げてみました。
断乳の理由その1.母乳で虫歯になる?
かかりつけの産科クリニックでは、様々な講師を招いての子育てセミナーを開催してくれてました。
小児科の権威であったり、小児皮膚科の権威は元より、大学で霊長類の研究をされている教授(京都大学の学長になられました)などなど。
本当に目からウロコが何枚落ちたことか!
そのようなセミナーで、歯科の先生が来て「母乳と虫歯の関係」についての講演もありました。
結論から言うと、「母乳で虫歯にはなりません」というお話でした。
いろんな専門的なデータを元に、解説してくださり納得のいくお話でしたが、一番信頼したのは、ネパールの子どもたちが虫歯が無かったというお話でした。
(その後、援助の一環で嗜好品が持ち込まれ、虫歯が増えたそうです)
粉ミルクを飲んでるわけではなく、母乳のみですが、日本のように嗜好品が豊富にあるわけでなく、甘いお菓子を食べる習慣がないのが原因のようです。
歯磨きを必死でしてるわけでもありません。
添い乳で寝かしつけてるから、虫歯になるというわけではなさそうです。
もちろん、歯の質というのも関係してる思います。
母乳以外の食品や飲み物を与えるようになったら、しっかりと歯磨きをすること。
虫歯菌をうつさないようにすること。
この2点を気を付けることで、虫歯は防げると言われていました。
今でも、ネットで検索してみると「歯科医」と言われる方々の考えは様々あります。
虫歯になるから、1歳半でやめた方がいいという意見まで書かれていました。
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噛み合わせのためには、しっかり母乳育児も大事
我が子たちがお世話になっている歯科の先生は、子どもの歯の噛み合わせを研究されている先生で、「あいうべ体操」にも力をいれていますが、しっかりと咀嚼運動になる母乳育児を推奨しておられます。
虫歯のリスクよりも、しっかりと顎を使って母乳を飲む作業の方が大事と言われています。
断乳の理由その2.お薬を飲んだら、母乳をあげてはいけない?
風邪をひいたときに、母乳育児中なのでお薬は飲めない!と思いこんでいるお母さん多いですよね。
小児科の先生の話によると、「母乳にお薬の成分が出るのは1%」と言われました。
赤ちゃんでも風邪を引けば、お薬を飲みます。
「赤ちゃんが飲むようなお薬と同じ成分なら問題ないですよ」との返答でした。
でも、意外と耳鼻科や内科では用心されます(´・ω・`)
私は、疲れがたまったりすると副鼻腔炎をよく起こします。
抗生物質でスッキリするのですが、耳鼻科の先生は処方を渋るので漢方薬で対応していました。
小児用の薬があるからと安易に授乳中にお薬を飲んでしまうと、赤ちゃんがアレルギー反応を示す場合もあります。
(我が家、PL顆粒がダメでした)
授乳中に飲んでも大丈夫なお薬と、ダメなお薬を具体的に表にしてくれているサイトがありました。
上記のサイトを見てみると、思っている以上にお薬は飲めます!
飲めないお薬の方が断然少ないです!
どうしても持病があって、泣く泣く授乳をあきらめようとしているママさんは、一度チェックしてみてくださいね。
断乳の理由その3.おっぱいのカタチが悪くなるから、早めに断乳?
確かに、授乳によって胸を支えているクーパー靭帯という筋肉の筋が伸びてしまい、結果張りがなくなったり、垂れてしまうことはあります。
私は、あまり胸のカタチにこだわりもなく、「子どもの為のおっぱい」と思ってきましたから、垂れようがペッチャンコになろうが気にならないのですが(;'∀')
授乳してても、しっかりと補正効果のある下着や、筋トレをすることである程度のカタチはキープすることができます。
私自身は気にしてませんでしたが、卒乳後もサイズ的には変わりませんでした。
授乳の有無に関係なく、バストアップは努力が必要です。
最近は、寝てる間のナイトブラも注目されてきています。
>>ナイトブラおすすめ3選!産後の高齢ママに注目して欲しい3ブランド
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まとめ:3人の自然卒乳で、8年間の授乳期間を終えて感じること
旦那に「おっぱいで授乳」装置が付いてたら、もっと自由になれるのに~!!
とか、
私は、ホルスタインかよ。
とか、
ち〇びが、もげそう~(>_<)
とか、
そのうちシムケンの婆さんコントできるんちゃうか?
とか、
本当にいろんなトラブルや、苦痛、不便がありました。
でも、でも、矛盾するかもですが、思う存分母乳育児できて、本当に幸せでした!!!
たくさん、飲んでくれてありがとう!
お母さんにしてくれて、ありがとう!
小さな小さな手で、必死でおっぱいを掴まえて、むぎゅむぎゅ飲んでくれて、ありがとう!
今、毎晩の夜泣きや、夜間授乳で寝不足でどうしようもなく辛い思いをしているママさんも、たくさんおられると思います。
いっぱい辛い思いをしてるかもしれないけど、あなたの温かい「おっぱい」でたくさんの計り知れない子どもの可能性が広がっていくことを信じてくださいね。
今回、自分自身への、卒乳記念にブログに書き残しておこうと思い立ちました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
断乳に迷うお母さんへ。
自然卒乳にくじけそうな、お母さんへ。
8年間、母乳を与え続けてきての私なりの感想と体験でした^^