高齢出産で、さまざまリスクを考えながらの妊娠中に決断したのは「臍帯血(さいたいけつ)プライベートバンク」に我が子のさい帯血を保管するということでした。
この記事では、我が家がなぜ臍帯血プライベートバンクに子どもたちの臍帯血を保管したかについて、お伝えしたいと思ます。
これから出産に挑まれる方や、これから妊娠を希望されるご家庭の参考になれば幸いです。
臍帯血(さいたいけつ)プライベートバンクとは?
「臍帯血(さたいけつ)」というのは、お母さんと赤ちゃんをつないでいる「へその緒」に流れてる血液のことです。
近年、再生医療の研究も進むなかで色々な可能性を持つ「造血幹細胞」が注目を浴びています。この「造血幹細胞」が豊富に含まれているのが「臍帯血(さいたいけつ)」です。
出産時に、胎盤と赤ちゃんとが繋がっている「臍帯(へその緒)」から、タイミング良く採取された「臍帯血」を保管する機関を「臍帯血(さいたいけつ)バンク」と呼びます。
臍帯血バンクについては、公的機関と、民間(プライベート)業者があります
公的な機関については、昔、皇族の方がさい帯血バンクにさい帯血を寄付されて一気に注目が集まったことがあります。
はい。ミーハーな私も、例に漏れず1人目を産むときには「臍帯血バンクに寄付する!」と張り切りました。
公的機関への寄付は、あくまでも善意の第三者なので、どこで誰に使われるかは知らされません。そして、万が一我が子や家族が「白血病」や、再生医療で助かるかもしれない難病などにかかった時に、使える保障はありません。
それでも、友人のお兄さんが白血病を発症され闘病されてたこともあり、骨髄バンクに登録まではできなくても、臍帯血バンクでお役に立てるなら、それもありかなと思っていました。
公的バンクに臍帯血を寄付できなかった過去
1人目妊娠発覚後、赤ちゃんを出産するならこのクリニック!と決めていた産科クリニックでは、公的臍帯血バンクへの登録も推進されていました(その後、撤退されました)
そして、1人目の長男出産!
公的臍帯血バンクの方も予定通りに到着。
通常よりも長さのある「臍帯(さいたい)」に、先生は驚きつつ、しっかりとさい帯血を採取してくれました。
初めての出産も、なんとか無事に終え、さい帯血バンクにさい帯血まで寄付できて、我ながらよくやった!と満足してたのですが。。。
なんと!造血幹細胞の基準数に満たなかったという理由で、悲しいかな廃棄されてしまいました( ノД`)
どうやら、公的バンクの保管施設も基準いっぱいだったようで、予算の関係上預かり切れない部分もあるそうです。
廃棄するなら、返して欲しかった・・・
公的バンクに、保管されたかどうかの返答は、退院して数週間後にお知らせがありました。
民間のさい帯血バンクに預けるメリットとデメリット、登録方法は?
民間のさい帯血バンクは、我が子と家族のために将来必要になった時にさい帯血を使うことができるサービスです。
公的バンクでは、使用目的が主に白血病や、再生不良性貧血などに限られているのに対し、民間(プライベートバンク)では、白血病を始め、小児脳性麻痺や、自閉症スペクトラム、外性脳損傷(交通事故などによる脳障害など)、小児難聴、低酸素性虚血性脳症などにも症例があり、現在進行形で再生医療の研究が進んでいます。
公的バンクは、もちろん費用は一切かかりません。寄付するのみですから。
保管や、採取・検査費用は国の予算で賄われます。
一方、臍帯血のプライベートバンクは、当然、費用は全額自己負担です。
そして2人目で臍帯血プライベートバンクに申し込む
1年半後に2人目を無事妊娠できた時には、公的バンクへという慈善心は起こらず、我が子と家族のためのプライベートバンクで「さい帯血保管」を考えました。
かかりつけの産科クリニックには民間のさい帯血バンクである「ステムセル研究所」さんのパンフレットが置いてあり、クリニックのスタッフの方に申し出ると、ステムセルの担当者の方がわざわざ京都まで説明にきてくれました。
家族の方にも、一緒に見てくださいと「臍帯血バンク」についての説明動画のDVDもいただきました。
主人と相談し、出産までにクリニックを介して申し込みました。
民間の臍帯血バンクを利用したい場合は、その旨を出産予定の産科に確認が必要です。
技術的には、大変なことはないようですが、助産院や自宅出産などで産む場合は条件的に厳しいかもしれません。
いよいよ出産時には、ステムセルの方も待機してくれて、速やかに採取した臍帯血を凍結保管してくださいました。
緊急帝王切開でも臍帯血プライベートバンクに保管はできる
ちなみに、第3子の時にも、事前にプライベートバンクのステムセルさんに申し込みをしておきました。
出産当日に緊急帝王切開となったのですが、お腹を閉じる前にちゃんと臍帯血を採取していただきました。
ドタバタ具合は、こちらから↓
臍帯血プライベートバンク気になる費用は?
我が家は、第2子と第3子は、それぞれ10年契約で預けています。
その費用は、一括で支払うと20万円前後ですが、月割りで8800円のお支払いコースにしました。
(姉妹割引で、第3子はもう少しお安く済みました)
掛け捨ての生命保険より、価値は大きいと感じています。
どうしても費用が掛かるという点では、デメリットかもしれません。
目に見えるカタチとして、手に取って確かめることができるモノではないですし。
白血病などの難病って、ある日突然訪れたりします。
もちろん、使わないに越したことはないんですが、再生医療の進化には目を見張るものがあります。
子どもたちの将来に渡って、どういう使い方ができるかは、まだまだ未知数でもあります。
長男のさい帯血は、悲しいかな廃棄されてしまいましたが、兄妹間での合致率はかなり高いらしいので、2/3のさい帯血があればどうにかなるかなと期待しています。
我が家は、夫婦とも高齢での育児ということもあり、万全を尽くしたいという思いが大きい方だと思います。
学資保険よりも、さい帯血を選んだ感じです(;'∀')
臍帯血プライベートバンク、業者には気をつけて!見極めが大事
「臍帯血バンク」に関するニュースで、とんでもない業者がアンチエイジング目的で勝手にさい帯血を使ったという恐ろしいこともありました。
それまで、数社のさい帯血バンクの会社ができていましたが、日本国内において、厚労省から指定許可を受けているプライベートバンクは、現在2社しかありません。
株式会社ステムセル研究所
株式会社アイル
大事なさい帯血を、安全にきちんと保管してくれる業者かどうかをしっかりと見極めたいものです。
我が家が、預けているステムセル研究所さんは、毎年子どもたちの誕生月には、バースデーハガキを送ってきてくれます。
ハガキ一枚でも、その心遣いが嬉しいものです。
命をつないできた「臍帯血(さいたいけつ)」が、また、再び命を繋ぐことになるかもしれません。
そんな日が来ないことを祈りつつ。
これから、妊娠、出産を考えておられるご家族の方に届きますように。